アナウンサー黙れ

とうとうTwitterハッシュタグまで作られてしまったそうで。NHKTwitterをチェックしていないのかな。番組によってはリアルタイムで画面に流しているが、いい試みである。番組独自の取り組みではなく、重要な番組では局としてやった方がいい。
わたしはたまたま早く起きて「そういえばロンドンオリンピックの閉会式をやっているころだな」と思ってテレビをつけた。競技場にいるアナウンサーは目の前に広がるパフォーマンスと大音量に比べれば自分の実況はささやき程度だと思っているのだろう。しかし実況が聞こえやすいように音量調節されて放送される。そしてわたしのテレビは枕もとの小型テレビ。

アナウンサーの振り返り (閉会式会場の映像のおまけつき)だった。

閉会式がメインの中継は行われていないなとすぐに悟って消した。
どうして公共放送が日本テレビやTBSのプロ野球中継の真似をするのか。アナウンサーはアナウンサーとしての務めをまずは果たしてほしい。かぶせていいのは福澤さんと古舘さん*1だけ。彼らが絶叫しつつもきちんと実況ができるからではなく、彼らのそれも実況ではないが独立したエンターテインメントとして及第点だからだ。エンターテインメントとして成立しないおしゃべりを、貴重なパフォーマンスにかぶせるなんて、公共の電波と受信料を使ってやることではない。
NHKN響演奏(演奏中のアナウンサー感想つき)や、NHK紅白歌合戦(歌唱中のタレントコメントつき)、天皇陛下のお言葉(ご発言中のアナウンサー解説付き)をそのうちやるかもしれない。だって、偉大なるオリンピックの中継でかぶせるんですよ。どれだけ自分のしゃべりに自信がおありなのか。

テレビはやっぱりテレビ

「今ではテレビを見ることだけを目的に、テレビを凝視している人は少ない」「テレビの音声をBGMのかわりにしている人が多い」というのは事実かもしれないが、それはテレビ局が制作する番組内容がそれだけの価値だからだ。サッカーや野球中継に無駄な解説をかぶせても誰も怒らないのは周りの応援の音もうるさいし、慣れもあって、たまたま問題にされないだけである。でも、サッカーの試合でボールがパスされるたびにボールを拾った者の名前を次々と読み上げる某局アナウンサーの芸(本人は実況のつもり)が、果たして必要かどうか。野球の試合で試合内容と直接関係ない選手紹介をだらだら続けて、ねたが尽きたころにはもうカウントが進んでいる状況は適切か。
ハイビジョンを上回るスーパーハイビジョンが出ているようだが、テレビ番組制作ではなぜか現場で収録した音を大事にしない。余計な効果音を入れるし、余計なつぶやきや絶叫をかぶせる。
視聴者を飽きさせると他の局に変えたり、テレビから離れたりするおそれがあると思っているに違いないが、少なくても今回の閉会式については、深夜の時間帯に、4年に一度のパフォーマンスを、他のバラエティー番組と同じ扱いで見ていた人は少ないと思う。解説なしで視聴者をうならせる価値があるのである。

*1:古舘さんはもう実況はやらないのかね