Webの未開拓領域

飲み会の企画は昔に比べるととても楽になった。Webによってこだわりの検索もできるし、クーポンも入手できて、予約も完結できる。そして地図との連係がとても便利である。昔は駅前で待ち合わせをしたり、道に迷って店までたどり着けない人を幹事が迎えに行かなければならなかったが、今ではたいていはみんなが勝手に地図を紙に印刷してくれる。あるいはスマートフォンからアクセスしたりしてくれる。
外食産業は組合がないし、大手や個人商店が入り交じって競争している。そこにポータルサービスやコンテンツプロバイダーが加わって理想的な店紹介サービスを展開している。
ガソリンスタンドの安値検索はサイト訪問者の参加により、かなり充実している。こだわり検索はできないが、住所と地図とガソリン価格だけでも十分使える。ただ、本当は自分の好きなポイントサービスがあるかどうか、機械洗車の値段や混雑度も調べられるとうれしい。
一方、クリーニング店はどうだろうか。地図で検索はできるが、

  • 名称
  • 電話番号
  • 住所

の3情報しか入手できない。ワイシャツの安い店、朝からやっている店、夜遅くまでやっている店、長期間預かってくれる店、仕上がりが早い店、仕上げが丁寧な店は検索できない。口コミを入力できるようにしているサイトはいくつもあるが、誰も書き込もうとはしない。
Webで検索できるのは配達してくれるような店や、郵送で依頼するような店で、付加価値は高いかもしれないが、好きな時間に梱包などせず持ち込んだり引き取ったりできる方が利便性が高く、安いと思う。ただし、調べる手段がない。口コミしかない。
合い鍵を作りたいとき、靴や服を直したいときも同じようにWebでは探しにくい。
美容院は探せるようになってきたが、床屋は難しい。
バス停やタクシー乗り場も市街地の地図ではわかりにくい。他の交通機関と競争しようという気が感じられない。
医療機関も、積極的に宣伝をするところが出てきたが、今いる場所の周辺で比較をしようとするのはほとんど難しい。多くの医療機関は名称、電話番号、住所の3情報と、科目名にとどまる。
これら未開拓の領域で、こだわり検索とクーポンが導入される日は来るのか。