相撲協会 公益法人化の苦難

八百長の実績に基づいて公益法人になれないというのはかわいそうだ。東証上場を目指す会社が過去のコンプライアンスを問われるのは2年だ。協会も2年程度体質改善をして生まれ変わったら公益法人になればよい。
ところが制度移行には法的期限があるので法人は解散、国技館は没収でプロレス団体のようになる、とメディアでは決めつけられている。
企業再生では不振部門の分離をやるのだから、相撲だって神事と国技館管理の部分だけ切り離して公益化すればよい。興行としての相撲は公益団体に使用料を払って国技館を使い、神事には力士を貸し出せばよい。

八百長防止策は?

大変難しい課題だ。
例えば「8勝7敗」の価値を下げる。下位番付の数人は、負け越しはもちろん、ぎりぎり勝ち越しの場合でも強制的に幕の内入れ替え戦に参加、とする。買い取らなくなる星の数が増え、売り出される星の数が減って、八百長の維持が難しくなるのではないか。
十分な勝ち越しや新入幕の場合は入れ替え戦を免除し、必ずしも毎場所入れ替え戦をしなくてもよい。逆に、入れ替え戦で勝てば陥落の危機にある力士は救済されるので、お金を払ってまでぎりぎり勝ち越しにこだわることはなくなる。
Jリーグを見ていても、入れ替え戦は盛り上がる。千秋楽を待たずに優勝が決まってしまった場所では興行ファンにとって新たな楽しみが増える。
入れ替え戦自体に八百長が発生する可能性は少ないという前提だが、発生したらもう救いようがない。