勝ったのはテレビ

政権選択で政治に関心が集まり、投票率が増えたということになっている。しかし、一般の人の関心を集めたのはテレビであり、一部の人の関心を集めたのは週刊誌やネットであった。新聞については、世論調査はネットに出ているし、不偏不党を装った記事は刺激が弱く、関心を集める効果を発揮したかどうかの観点では疑問である*1

 第1党は民主党ではなくテレビである。

そして、ネットと連立政権を樹立する可能性があるが、週刊誌はゴシップがきつすぎて連立に参加できるかどうか微妙な情勢である。
民主党の政策なんて誰も直接聞いていないから、高速道路の段階的無料化は、原則無料化もしくは都市高速以外無料ということになっている。結婚すらできない低所得者のみならず、出産・育児で収入を落としたくない中流層にも出産を促すためのこども手当なのに、「金持ちにまで配るなんて、おかしい」という議論が出てくる。マクロ政策として出生率を上げたいのであって、ミクロの貧困援助に論点をすりかえてほしくない。
しかし、テレビに議論を正しい方向に導く機能は期待できない。

*1:もともと関心があった人は読んでいるかもしれないが、新たな層を呼び込んだとは思えない