メダルに手が届かない

 自宅に帰ってテレビをつけたら今井メロ選手が倒れていた。
 アテネの柔道以来、メダルを取らないオリンピック選手が義務を果たさず国民を裏切った悪者のように見えてしまう。ある国では帰国後に体罰があったりすることがあるそうだが、日本の選手らも精神的には同じような痛みを感じているのではないだろうか。
 テレビで評論家が負けを批判したりすることはないのだが、「メダルを期待」「メダルを期待」と連呼していたのが嘘のように試合後に違う話をしたり、慰めるような表現をしているところを見ていると、非常に違和感を感じる。
 がんばっているところは見たいけれど、メダルはどうでもいいと思う。「参加することに意義がある」ということではなくて、

スポーツ観戦するのに順位だけ気にするのは変でしょう。

順位だけならLive放送しなくていいではないか。オリンピックとは関係ないバラエティー番組にでもしてもらって、字幕テロップで順位だけ教えてくれればいい。
 選手が真剣に悔しがっているのはいいことだと思う。次回がんばっていただきたい。ただ、国民の期待を背負う必要はない。堂々と帰ってきてください。
 なぜメダルが取れないのかと、怪しい日本人論を語り出す者が出てくるかもしれない。理由は簡単、

勝負は時の運だからだ。