人通りのない路地にて

 真夜中に道路工事が行われていました。わずか10mにも満たない工事区間に、なぜか交通整理員が3名もいました。車は近くの幹線道路を通るので来るはずもなく、とても暇そうでした。
 歩行者のわたしが近づくと、赤く光る警棒をうれしそうに振り回していました。確かに、周りには通行の邪魔になる交通はありませんでしたが、棒の指す先には、旋回するショベルカーのはこが迫っていました。おっと危ない。わたしはショベルカーとわずか1m未満のところでニアミスしました。
 わたしは、自動車教習所で教わったことを思い出しました。「警備員は警察官とは違います。彼らの指示に従って通行して事故を起こしても、彼らは責任を取ってくれません。自分の安全は自分で守ってください。」

先生の教えがよくわかりました。