電機メーカーの粉飾

2015年7月21日は、社長の辞任会見が行われた。
毎日新聞の見出しは

直接的な指示をした認識はない

となっている。社長は何かの弁明でそのような発言をしたつもりなのだろう。例えば、「会社が悪いのではなく、社長の私が悪いのでもない」というようにまとめたかったのかもしれない。ただ、直接的な指示していないのに結果として意向に沿った報告が上がっているというのは組織的構造の欠陥を明かしたということになる。何のためにこんなことを言ったのだろうか。「当社はワンマン経営だったので、私の鶴の一声でみなが動きました」という弁明をすればいいというものでもないが、結果として、私は悪くないと言っているように聞こえる。
別の憶測記事では、決算を修正しても赤字転落にならないので刑事告発はないだろうという見方を示している。粉飾の深刻度を判断する指標のひとつに赤字かどうかというものがあるのだろうか。黒字であれば会計監査人すら欺いてよいのであれば、そもそもディスクロージャー制度なんていらないのではないだろうか。決算公告は

黒字です。誰にも迷惑をかけていません。以上。

で済む話ではないか。