久しぶりにカーナビのWebサイトをチェック。
各社のページを見た感想
スマートフォンに対抗できているのか
スマートフォンやタブレット端末(以下、スマートフォン等)に搭載されたアプリケーションは常に最新だし、音声案内も問題ない。画面を縦長にすることで、進行方向のより遠くを表示することができるため、スマートフォンのサイズでも問題ないし、タブレットであれば専用機よりも見やすいという。カーナビ専用機はスマートフォン等に対抗していかなければならない。
車に乗るたびに、持ち歩いているデバイスを取り付け・取り外ししなければならないのは面倒かもしれない。普段の生活で携帯電話を置き忘れがちな人にとっては、車に取りに戻る回数が増えるかもしれない。しかし、スマートフォンは今どきの電化製品としては珍しく、最新機種に買い替えていく人が少なくなく、携帯電話キャリアもキャンペーンによって後押ししている。スマートフォン等はこれから機種交換によって余っていく。
これまで余った携帯電話端末はネットワークにつなぐことができず、カメラ、ワンセグ、電卓くらいしか使い道がなかった。時計はネットワークによって自動補正されているので、卓上時計にすると時計がずれやすい。時計はカメラにも使われるから、意外と使いにくいものである。スマートフォン等の場合、機種交換によって携帯電話キャリアの独自マーケットや課金システムは利用できなくなるが、ネットを用いたサービスは受け続けることができる。テザリングでネットワークを維持してもいいし、音声通話と伝送速度を制限するかわりに定額利用料を抑えた契約を結ぶこともできる。よって、スマートフォン等を車内に据え置きにする人が出てくるかもしれない。旧機種であれば車上荒らしにあってもあきらめがつく*1し、は中古市場にあふれて値崩れするだろうから、そもそも狙われにくいと思う。
取り付け・取り外しの手間はデバイス選びの争点ではなくなっていくだろう。
カーナビ専用機は、スマートフォン等にすり寄るか、スマートフォン等にできないことを実現するしかない。
Clarionのようにスマートフォンにすり寄る作戦はあまり成功しないと思う。電池の減りが激しいスマートフォンでは普段使用しない機能をなるべく切って節電しようとするから、自動で接続する機能はあまり使いたくない。(Clarionではないが)自分のカーナビで、Bluetooth接続ユニットを個人的に買ったが、結局それは使っていない。ハンズフリーで電話をできるようにしたくても、結局ペアリングに失敗したり、接続操作に数分かかったりする。Bluetoothはもう少し使いやすくならないだろうか。スマートフォン等には、数分かかる接続操作を記憶できるショートカットボタンを付けてほしい。Bluetoothをオンにして、パスコードが削除*2されていたら自動装填して接続試行結果を音で伝えてくれれば完璧である。
BluetoothよりはWifiの方が自動接続には向いている。テザリングに対応する機種が出てきてもいいと思うのだが、それはまだ見かけない。
カーナビメーカーは安価なポータブル機ばかり出していてはスマートフォン等の餌食になるだけ。サイバーナビのような独自路線を歩んでほしい。スマートフォン等とは異なる形になる。これ以外に差別化は困難だろう。
料金計算
保有している楽ナビのバージョンアップディスが郵送されてきた。今年から首都高速の距離別料金に対応することを期待していたのだが、残念ながら対応しないらしい。ETC車載器との連携はスマートフォン等ではできない数少ない差別化ポイントであるが、複雑になった料金制度に対応することができなかったようだ。首都高はこれまでも完全な均一料金ではなく、放射部下りの入線で割引料金を採用するなどしていて、カーナビもそれには対応していたから、一部の例外に対応することはできたはずだが、今まで使っていたプログラムでは対応できないようである。料金データ自体はアップグレードで置き換え可能であるから、ロジックか料金データを蓄えるスペースが足りなかったのだろうか。よくわからない。
ITの普及によって料金の自動計算と複雑な料金制度の運営を可能にしたが、一方で既存の制度にしか対応しない機械は取り残される。ロジックやデータベースはクラウドにある方が有利かもしれない。