ITの展示会に行ってきた。すごい人出。なにしろ事前登録すれば無料ということで、展示会の入場料自体をビジネスにしなくても元が取れるということらしい。
無料で集客した代償として協賛金が高いのではないかと思ったりもしたが、展示ブースで配っているお土産がそこそこいい。
以前は会場が暑いということでうちわばかり3つも4つももらうことがあったが、今年は少ない。かわりに水だったりお菓子だったりタオルだったりといい感じで分散している。お土産は談合で決めているのだろうか。
また、宣伝になるからと大きなバッグを配る会社が多かったが、受け取ったとたんとてもじゃまになる。A4サイズのコンパクトなバッグが使い勝手がよく、もらうとうれしいが、それでもまあ、2つ以上はいらない。資料は紙でなくて、ダウンロードにしてほしい。
ほとんどの企業は展示ブースにおいて、企業ロゴの入った看板を照明で照らしているのだが、シャープはそれを大型ディスプレイにして存在感をアピール。復活しているという感じ。東芝はTOSHIBAロゴの電飾を使っていてこちらも看板ではないが、どうしても「展示会にキャッシュアウトしていていいのか」という余計な心配を抑えきれない。
IT技術は仮想化が進み、大規模ハードウェアで重厚な処理を演出する企業はほとんどない。これでは、これから業界に入ってくる人に対して、ビッグデータが処理する大変さを説くのは難しそうである。8Kディスプレイのコーナーだけが数少ないハードウェアだった。
商機になるのか
展示会は話も聞かずに1週してみると、全体観がわかるという意味では価値がある。各企業がどんなキーワードを使って集客しているのかを拾うとおもしろい。
ただ、個々の展示はネットで十分収集できるものばかりではないだろうか。
リアルの展示会は、リアル書店と同じ立ち位置である
説明内容がユーザー向けなのだが、他の来場者の社名を見ても業界関係の方ばかり。説明内容と来場者が一致していない。パートナーを広げたいと思っている企業はうまく宣伝できていると思うが、客がいないのにお土産をばらまいている企業は出展するだけお金も手間も無駄である。
それなら動画配信をしたり、Webinarを開催する方がいい。
展示場の今後
オリンピックの影響で展示場不足になるという。大きな商機が失われるというが、展示というチャネルを見直すチャンスだと思う。
申し訳ないが、Webサイトの作成技術は進展し、一方でとても手間も減っているにもかかわらず、相変わらずWebサイトの情報はわかりにくい。まずはWebサイトの情報を充実させるのが先決ではないか。
一方、展示場の価値は、以下の3つ。
- 同じ嗜好、趣味を持った人が集まる一体感の醸成
- コミケなど
- Webでは伝わらない魅力を体験する
- 食品見本市など
- 普段会えない人に会える場を提供
- 有名人を呼ぶなど
ITは、大概Webで伝わるし、サーバーラックが展示してあってもうるさいだけなのでオンライン展示会でいいと思う。でも、きょう行った展示会の出展企業は増え続けているというから不思議である。