定期券払い戻しにもSuica

 今は4月。みどりの窓口には長蛇の列ができている。
 先日、定期券が不要になったのだが、窓口に並ぶことを考えると憂鬱になった。前回も払い戻しのためにみどりの窓口に行った。このときはコスト第一のため、次の順番で実施した。
1. おサイフケータイモバイルSuica定期券を購入
2. 手持ちのSuica定期券を区間変更扱いで旬割で払い戻し
3. 1で購入したモバイルSuica定期券を払い戻し
しかし、このときに新幹線の自由席特急券を買うだけでまごまごしている人がいて、多少コストがかかってもいいから人の後ろに並ぶのだけは避けたいと思ったのである。

今回はiPhoneを使う

 前提として、対象はJR東日本の定期券に限定される。
 用意したのはiPhone 7。もちろんもっと新しいものでも問題ない。定期券はスマートフォンには入れない主義で、他の電子マネーは使えないときには別の決済手段があるが、定期券についてはすぐに移し替えることができないので、故障、紛失のリスクの少ないICカードを使うことにしている。
 ただし、ICカードからiPhoneへの移し替えはとても楽である。
 iPhone標準のウォレットアプリを起動し、Suicaを加える操作を実行。ICカードを当てると移行ができる。定期券だけ、電子マネーだけの移行はできない。最初に定期券情報とSuica残高がiPhoneに格納される。この際、ICカードデポジット500円が加算される。ICカードは処分するだけ。
 次にSuicaアプリを入れて、会員登録を行い、払い戻しの準備をする。ほかの会員機能を使う必要がなくても、払い戻しをするには登録が必要だ。これはヘルプにも書いてある。
 移行したてのときは実はまだ払い戻しができない。会員情報がダウンロードできていないのである。払い戻しの操作を開始することはできるのだが、銀行口座番号を入れ終わり、最後の実行のところで「ただいまの時間使用できない」旨の1060エラーが表示されてしまう。これが出るのは時間外だからとは限らない。
 Suicaアプリで、利用履歴を確認し、ICカードで使用していたときの履歴が表示されるようになったら払い戻しが可能である。
 手数料は、定期券220円、電子マネーSuica220円別々にかかると説明しているブログがあるが、実際は定期券とSuica残高の両方には発生しない。ただ、みどりの窓口を使う方法と異なるのは、旬割で払い戻すことができないということだ。月割になってしまうので、タイミングによっては返金額が大きく減ってしまう。それでも窓口に並ばなくて済むのは大きい。
 ネットでは、Suicaに1円単位でチャージして残高を調整し、うまく使い切って残高を0円にして手数料を無料にする方法も紹介されている。しかし定期券に無料技はなさそう。
 払い戻し額は銀行口座に入金される。即日とはいかず、2週間から1か月程度かかるようである。
 窓口に並ぶのと、会員登録するのとどちらが楽かということではあるが、一連の作業は電車に乗っている間に終わってしまったので隙間時間でさくっと済ませたい人にはオンライン処理をお勧めしたい。