カタカナ

2018年5月、民放各社はニュースの中でイチロー選手が球団会長付特別補佐に就任したと報道したが、NHK*1だけは特別アシスタント*2と報じた。原文は

Special Assistant to the Chairman

となっていたが、なぜスペシャルは特別で、アシスタントはアシスタントなのか。
同様に最近のニュースで、父親が妻子に暴力を振るっていた事件のことをドメスティックバイオレンスと報道。ドメスティックバイオレンスという用語は、「夫から妻への暴力、それに加え妻からもあり得るし内縁間も含む」が長すぎるので、ドメスティックバイオレンスが13文字あっても長くないという判断なのだと思うが、家庭内暴力と言えば済むのではないかと思う。幼い子どもへの暴力もドメスティックバイオレンスというのは語義を拡げすぎだとも思うが、家庭内暴力とDVとは違うとして使い始めたDVが、今や家庭内暴力の意味を含みつつ家庭内暴力という言葉を駆逐しようとしている。
内閣府がDVを使い始めたので報道で使ってよいと判断しているのだろうが、何でもカタカナにすればいいというものではないと思う。