小さくて読めない

通勤電車の側面にある行先表示器。LED化やカラー化でややましにはなっているが、読みにくくないか。
複々線区間で快速から各駅停車に乗り換えたい時、抜かす電車を乗車中の車内から見て行き先を確認したいときがあるが、最近のLEDは省エネなどのため駅接近時しか表示してくれない。走行中にも見たい場合は先頭と最後尾の表示を見るしかない。ところが中央線などは「快速」「中央・総武線」と表示していることもあり、本当に見たい人の気持ちに寄り添っていない。
日比谷線東武伊勢崎線日光線東武70000系東京メトロ13000系の側面表示機は大型ディスプレイで目が悪い人にもやさしい。しかし、かつては東京メトロ8000系の狭いディスプレイに

通勤急行東武動物公園

と表示させていたこともあった。通勤急行は廃止され、新型車両のディスプレイが大型になったため、東武動物公園行きでも十分読める大きさになった。ただ、東京メトロについては13000系より前の車輌は小さすぎる。有楽町線しかなかった時代には和光市、新木場、新桜台がメインだった7000系では、副都心線の4社直通によって

快速西武球場

あるいは

通勤特急元町・中華街

と表示するようになった。7000系東武・西武との直通運転を想定して、行き先表示窓とは別に種別表示窓を準備していた。設計者が行き先表示窓だけでは面積が小さいと認識していたのである。ところが少し拡張したものの行先表示器だけにして種別表示窓をふさいでしまった。
その東京メトロでは最近、カラーディスプレイ向けの表示プログラムが標準化され、各線で同じものを使用するようになった。千代田線の

各駅停車代々木上原

は、通勤急行東武動物公園よりは1文字少ないとはいえ、かなり狭い。かつての東葉快速東葉勝田台*1を思い出す。そもそも全線各駅停車なのに、各駅停車と表示させる必要はあるのだろうか。もう少しディスプレイを大きくしたらどうだろうか。
JRの通勤電車で「次は●●」といった次駅案内をする車両もあるが、それも含め、誤乗防止は車内の大型ディスプレイでやった方がいいのではないか。乗り慣れない人がドアの前で行き先表示を見ながら悩むのは邪魔であるし、激しく表示が変わるもので理解を求めるのは限界がある。
銀座線浅草方面の列車は、「浅草●番線着」という表示を行き先と交互に表示するが、あれは本当に必要なのだろうか。終点で開くドアが変わる路線はたくさんあるが、丸ノ内線に新型車両が導入されたら「池袋●番線着」を始めるのだろうか。
東武車輌を先程は褒めたが、「●号車」という表示は本当にいるのか。そもそも指定席でもないのに誰向けのメッセージなのだろうか。そんなにつなぎ変えをしているわけではないのでシールで十分なのではないか。●号車はいらないので、行き先をいつも表示してほしい。

  1. 情報はシンプルにする
  2. つけたり消したり、頻繁に内容を変えない
  3. 情報量を増やしたいならディスプレイを大きくする

ということをお願いしたい。
1と2は、字幕表示だったころを懐かしんでいるだけなのかもしれないが、でも決して読みやすく理解しやすいものではなく、単に多彩な表示ができる機能に、鉄道会社が踊らされているだけなのではないかと思っている。

*1:東葉快速は廃止