やっぱり業者は現金好き

通販を使ったときの代金引換払いにおいて、大手運送会社は個人の受取人向けに電子決済サービスを提供しているが、なかなか普及しない。
決済手数料として3%前後かかるのが原因である。楽天などで他社との競合が激しい業者はカード決済は当たり前になっているが、例えば消耗品や部品交換のアフターサービスを宅配で受ける場合は他社との競争が全く発生しないので、発送側が手数料を惜しむケースが少なくない。
先日はお風呂の栓が壊れたのでメーカーに連絡した。電話はフリーダイヤルだったが、栓1個注文するのに3,521円もかかるという。600円の送料が含まれているとか。
電話を受け付けるのにも在庫を管理するにもお金がかかると思うし、宅配業者には正当な料金を払ってあげたいとは思う。しかし今の時代において工夫がなさすぎである。
楽天で同じ物が売られていたとしたら、栓は200円で、郵送料は普通郵便だろうか。世の中、絶え間ない製品改良が歓迎される分野もあるが、お風呂の栓なんて30年同じ形でも全く問題ないはずで、反論があれば聞いてみたいものだが、意味のないモデルチェンジを繰り返すから管理部品点数が増えるのである。それでもモデルチェンジしたいならAmazonなどに在庫管理は一切任せたらいいと思う。原価50円くらいの板1枚に数千円払う必要があるのだろうかと思った。
話を元に戻すと、何より面倒なのが、521円という端数である。わたしはキャッシュレスにして小さい財布を使いたいので百円玉4枚までは許せても、50円玉1枚、10円玉2枚、5円玉1枚、1円玉4枚、合わせて8枚ももらいたくないなと思った。「こういうときに限って、1円玉って財布に入っていないんですよね」と相手から同情され、「そうですね」と答えておいたが少し違う。わたしは100円玉より細かい小銭を持たされると次の平日に銀行の支店に行ってATMに入れてしまう。
その前の代金引換では、配達員がおつりを持ち合わせていなくていったんお帰りになった。キャッシュレス決済のシステム運用にはお金がかかるだろうが、配達員に現金を持たせるコストは運送業者負担で、システム運用費だけ受取人に負担させるのは不平等である。

もう少し競争を

今後、決済手数料が安いキャッシュレス決済が日本でサービスを始めるだろう。新勢力はカード決済手数料が負担できない中小零細に導入しようとしているらしいが、アフターサービス市場もぜひともキャッシュレスに変えてもらいたい。入金も毎日だそうで、従来勢力は5日とか数箇月かかるのに比べれば、資金繰りもよくなる。