大阪都構想の住民投票結果について、シルバーデモクラシーに関する議論があるようだ。
- 若者に比べて高齢者は、人口比率が高い
- 若者に比べて高齢者は、政治に参加する時間の余裕があり、政治への関心が相対的に高く、投票率が高い
- 若者に比べて高齢者は、将来の人生設計に関する選択肢が限られていて、社会変革に対するリスクに敏感である
こういった主張はシルバーデモクラシー主張者も反論者も共通の理論を展開している。
違いは
- 主張者は「高齢者の投票が全体の政策を決めてしまう」と言っていること
- 反論者は「高齢者が悪いのではなく、上記の社会状況(のうちいくつか)を理解していない。都構想が実現できなかったのは維新が悪い」と言っていること
そして、反論者は主張者の側を批判している。
反論には無理があるのではないか
大阪市の南半分で見かける高齢者は100%反対している、とは誰も言っていないわけだが、まるでそうであるかのように反論者は高齢者をかばう。しかし、投票というものは0か100かであり、過半数となれば全体の意思だと定めた以上、高齢者が反対したという論理は間違いではない。
決めるのは有権者であるが、決めた人が悪くないと言うのは、有権者を大人と認めていない発言である。説明不足だとする主張も同じである。
主張者も、お年寄りが決めたというのはいいが、合っていたか間違っていたかは後でわかるとは思うが、悪い選択をしたということではないと思う。決定を尊重し、この先どうしたらいいか考えていかなければならない。