JR東日本、羽田アクセス線構想発表

2014年8月19日の各社報道。

  • この路線はどのような名前がつけられるのか。成田スカイアクセス線の二番煎じはかっこわるい。京急空港線羽田空港ターミナルでは「京急線」と呼ばれているから、こちらは単純に羽田空港線でよいと思うのだが、たぶんふざけたカタカナ名称になるのだろう。○○線、あるいは○○ラインと書かれた乗り場案内の横に、駅員が手書きで「羽田空港」と貼り紙をしなければいけない事態は避けていただきたい。
  • 湘南新宿ラインは大規模遅延発生時には運休となる。このアクセス線は、そんな湘南新宿ラインと接続しているりんかい線埼京線にも乗り入れるらしい。東海道線にも上野東京ラインにも常磐線にも、乗り入れるかもしれない。大規模遅延時にはどうするのだろうか。収集が着かないので空港アクセスを全面運休としたら誰も利用しない。かといって、一律新木場に入れますと言われても困るし、そもそもりんかい線が遅延の原因だったらどうするのか。3線から直通が入るとき、1時間あたりそれぞれ何本ずつ走らせてくれるのだろうか。すべて20分間隔でも1時間に9本となる。30分間隔になったら、平均待ち時間は15分*1だから短縮効果が相殺されてしまう。3線は欲張りすぎである。
  • りんかい線新木場駅は折り返し能力に難ありである。隣の有楽町線は、新木場駅ホームを中間駅のように運用し、隣の車庫で電車の出し入れを行っている*2。ところがりんかい線は駅を出るとすぐ京葉線と接続しているので有楽町線のような扱いができず、本線上で交差させている。平日は毎朝のように埼京線が遅れているが、次の電車が到着しないと発車しない運用にしている。つまり新木場駅では遅延の回復ができないようにしている。丸ノ内線池袋駅や、都営新宿線本八幡駅は構造は同じでもより柔軟に発車させているように思えるが、りんかい線は律儀に遅れている後続列車を待ち続ける。よって、新木場以外の場所に折り返し施設を作るか、羽田アクセス線の臨海部直通をオリンピック期間限定とするのがいいと思う。千葉方面は隣の首都高速湾岸線を走るリムジンバスの競争力が高く、「荷物が大きくなければどちらかと言えば快適だけど、定時運行は東急田園都市線なみに絶望的なJR」と「荷物が大きくても快適だけどたまに定時運用が不安なバス」との競争になる。
  • よって、東海道線との直通だけとするのが費用面でも、競争力向上の面でも有利だと思う。
あまり欲張らないことである。

*1:駅ホームに着くタイミングによって最長30分、最短0分の発車待ちとなるから、平均は間をとって15分

*2:銀座線渋谷駅も同様