昔を振り返っている場合ではない

忙しい12月。テレビ業界は正月番組の撮りだめに忙しいらしく、今年ためた映像を「振り返る」と称して流し始めた。毎年恒例の現象だ。
12月だけ伝えることが少なくなるわけではないだろうが、どうして今を伝えることをさぼるのか。
未来のことばかり取り上げると、日本の暗い現実が見えて視聴者が盛り上がらないからだろうか。でも、今年逝った著名人を振り返る特集もやっているから、視聴者の気分に配慮しているわけではなさそうだ。
エネルギー問題解決の糸口が見え、新幹線は全線開業し、ITを通した紙の置き換えや情報の共有化が進んでいる。国の財政は最悪だが、暗い雰囲気が変わる準備はできつつあるように思う。もっと、明るい未来の話題を取り上げてほしいと思う。
しかし、TBSは年末特番のドラマまで再放送ですますらしいし、日本テレビのクリスマス特番はTHIS IS ITを買ってきて流すだけ。芸能人を集めてきてトークショーをやるだけの局よりはましかもしれないが、それをやる体力すら失っているのかもしれない。
地上波デジタルになると1チャンネルを3つに分割できるようになるというが、コンテンツを確保できなくてなかなか分割されないのではなかろうか。スポーツ中継が延長したとき、延長するチャンネルと、予定通り次の番組を始めるチャンネルを分けることもできるようだが、野球中継はめっきり減ってしまっている。

 このままでは、セリーグの球団と在京キー局は1つずつ減ってしまうような気がする。