政治利用

小沢幹事長のみならず石原知事も宮内庁を批判している。
宮内庁が勝手に決めたルールに固執したことがいけないようだ。
災害が起こったのに予算というルールに固執して緊急支援をしなかったら、そのときは行政が糾弾されるべきだが、これは政治的立場が難しく、かつ健康がすぐれない天皇陛下にかかわることである。

固執しないでいいわけがない

ルールが間違っているなら、平野官房長官は新たなルールを提示すべきであった。しかしルールは理解できるとした上で例外適用を強要した。ルールを外したら誰が天皇陛下の健康管理をするのか。首相か?官邸か? 体調が悪化したら例外を押し付けた責任を取れるのか??
天皇は内閣の持ち物ではない。内閣は助言ができるだけである。郵政解散だって天皇の国事行為の濫用だという批判が野党からあった。首相の意向にすべて従えというなら、そのうち首相が決めたら天皇の名前も住居も勝手に変えられるようになってしまうかもしれない。そんな馬鹿な。
もちろん宮内庁の持ち物でもない。しかし現実的に宮内庁以外に管理を任せる先がない。ならば宮内庁がルールを作って管理すれば問題ない。
今回の事件は前例になってしまう。役人は前例を無視できないし、たとえ役人の意識が変わって前例踏襲が行われなくなっても未来の政治家が悪用するかもしれない。だから長官は前例にならないようにコメントを発する必要があった。
今後ともルールには固執していただきたい。政権交代したからといってすべての行政が無秩序になっては困る。