やはり、ゼロにしたいらしい

2008年6月10日のめざましテレビ。ココ調で電気自動車を取り上げた。ビデオでは計測器を用いて石油で走る車とのCO2排出濃度を比較し、「電気自動車はもちろんゼロです」と強調。走行中ゼロをアピールしたければ、NOxや、すすの濃度にすればいいのにと思うが、どうしても二酸化炭素ゼロということにしたいらしい。街中で発生する二酸化炭素発電所周辺に回すのがよいという思惑でもなければこういう世論誘導は不要だと思う。
大塚キャスターが「(街中の車が)すべて電気自動車になれば相当CO2が削減されますね」とコメントしたところ、高島アナがかぶせるように「ゼロですから」と発言。まるで訂正するかのようだった。どう考えても大塚キャスターの方が正しい。
 日本のテレビ局は、えせリサイクル推進に続いて、電気自動車=二酸化炭素ゼロという都市伝説を新たに生もうとしているのだろうか。ゼロと名乗るからには、製造過程までゼロにしろとは言わないが、エネルギー製造過程は含めるべきである。そうでなければ石油との対等な比較にならない。
 好意的に解釈すれば、もしかしたら、マスコミや広告業界にはソーラーカーと勘違いしている人がいるのかもしれない。恥ずかしいので早く勉強したほうがよい。悪意だったらすぐにやめさせるべきだ。
 減っているのは事実なんだからいいではないか、という問題ではない。米国牛、危険部位混入率削減と、危険部位混入ゼロとでは大きな違いだ。国産大豆使用と国産大豆100%もぜんぜん違う。そういえば、「官庁が使用する古紙の混入率が100%ではなかった」と、環境にとってはどうでもいいこだわりをしていたのはテレビではなかったか。ここまで書けばわかるか?